本格的な石窯の導入を考えているけれども、コストが合わないと見送る経営者の方も多いかと思います。
そんな経営者の皆さまに朗報です。
本格的な石窯と遜色のない焼き上がりを実現する「ペレット窯」をご存じでしょうか。今回は導入コストが安く、しかも環境に優しいペレット窯をご紹介します。
ピザ窯に新たな選択肢を
まずはピザ窯の基本について説明しておきましょう。
ピザ窯といってまず思い浮かぶのは石窯かと思います。石窯を使用する場合の燃料は薪です。
他にもピザ専門店ではないもののメニューにピザがある店では、電気やガスを燃料としたオーブンを利用していることが多いかと思います。
そこに新たな選択肢として選ばれているのが「ペレット窯」といわれるものです。
選ばれている理由は大きく分けて2つあります。「エコ」と「コスト」です。それぞれの特徴を見ていきます。
ペレット窯が環境に優しい理由
石窯、オーブン、ペレット窯の3つの中で、最も環境に優しい焼き方となりますと、ペレット窯になります。
石窯は基本的に燃料に薪を使用します。これに対しペレット窯は「木質ペレット」という燃料を使用します。
木質ペレットとは?
ペレット窯で燃料として利用されるのが木質ペレットです。木質ペレットとは、簡単にいえば、木材が原材料の固形燃料ということです。
そしてその素材となる木材が、加工品を成形する際に出る端材や、おが屑、さらにカンナをかけた時に出るかんな屑など製材副産物と呼ばれる、これまでは捨てられていた部分になります。
廃棄されていた木材を燃料として加工している、大変エコロジーな燃料として注目されているのです。
カーボンニュートラルという考え方
さらに、木質ペレットではカーボンニュートラルという考え方にもあてはまり、二酸化炭素排出量にカウントされません。
何かを燃焼させますと、必ず発生するのが二酸化炭素です。
ペレット燃料も燃やせば二酸化炭素が発生します。二酸化炭素の排出量は世界的な問題でもあり、エコの意識を持つ方にとって気になるところでしょう。
しかし、木質ペレットはもともと自然に生えている木です。
木は成長の過程で周辺の二酸化炭素を吸収しています。
その木を燃やして出る二酸化炭素は、もともと大気中に存在していた二酸化炭素であり、大気中の二酸化炭素量に影響を与えません。
この考え方がカーボンニュートラルです。
木の伐採はエコに反する?
木を燃焼させても二酸化炭素の排出量に影響を与えない理由で、ペレット窯は環境に配慮した窯であることはご理解いただけたかと思います。
しかし、その材料である木を切り出すのは「森林伐採」、もっといえば「森林破壊」にあたり、かえってエコに反するのでは? という考え方もあるかと思います。
薪の場合はそういった側面も考える必要はあります。
しかし木質ペレットに関してはその心配はありません。
木質ペレットは、木材加工品を成形するときに出る端材を原材料としています。
木質ペレットのために新たに木を切り出すわけではありません。
森林保護の手順を考えてみましょう。
森林保護をするには、まず植樹をします。
そしてその木が順調に育つように、ある程度「間伐」を行い、森として育てていきます。
間伐される木は、木材としては製品になりづらい木になりますが、木材にはなれなくても木質ペレットの材料としては十分機能を果たします。
木の生育に絶対必要な間伐という工程ですが、これまで間伐により伐採された木は廃棄処分をされてきました。
それが今では木質ペレットに生まれ変わっているのです。
つまり木質ペレットの生産は、むしろ環境保護、エコに貢献をしていることになります。
環境に優しいペレット窯でおいしいピザは焼けるのか?
さて、環境面ではオーブンより石窯よりペレット窯の方が優れているということはご理解いただけたかと思います。
しかし経営者の方にとって重要な問題は「ペレット窯でおいしいピザが焼けるかどうか」という点ではないでしょうか。
木質ペレットの燃焼温度
一般的なピザ窯で、ピザをおいしく焼くのに必要な温度は400~500℃といわれています。
この高温はガスや電気では難しく、より高温になる薪が使用されてきました。
気になる木質ペレットの燃焼温度ですが、最高600℃の高温に達します。
つまりピザをおいしく、カリカリもっちり焼き上げるには十分な火力が出るというわけです。
コストの面でペレット窯は?
上記で比較してきたピザ焼きの設備について、もっとも初期投資が必要になるのは石窯です。
石窯は店舗の一角に本格的に造りつける必要があり、どうしても多額の初期投資が必要となります。
オーブンの場合、さほど初期投資の負担はありませんが、ガス代や電気代といったランニングコストはそれなりに必要ですし、何より火力が弱いです。
一方ペレット窯は、完成品の販売ですので、初期投資としてはオーブンを購入するのと大きな差はなく、石窯を造ることに比べれば大幅に抑えることが可能です。
さらにランニングコストの面でも木質ペレットが燃料ですから薪に比べて断然お得にまかなえます。
ペレット窯で1時間燃焼を続けるのに必要な木質ペレットはおよそ1kgになります。
そして木質ペレット1kgあたりの価格は、およそ70円前後です。
ガス代や電気料金と比べてもかなりコストの圧縮が可能であり、導入面でもランニングコストでもペレット窯が優れているのは間違いないでしょう。
まとめ
ペレット窯や木質ペレットという単語が耳慣れない方も多いかと思います。
しかし、環境への配慮や、初期投資、ランニングコストという面で考えますと、ペレット窯を選択肢に入れない理由はないかと思います。ピザを焼くのが窯の仕事です。
そのピザの焼き上げに十分な火力が出るのがペレット窯です。
一度この窯で焼いたピザを食べて確認してみてください。きっとご満足いただけるかと思います。
ペレットピザ窯のBAKECOOK(ベイクック)では、ペレット窯の販売をはじめ、窯のメンテナンス講習やピザ生地作りの講習なども行っております。ペレット窯のご相談はぜひ当社にお問い合わせください。