日本でも注目され始めたバイオマス燃料の活用モデルとは?

日本でも注目され始めたバイオマス燃料の活用モデル
バイオマス燃料と聞いてもあまりピンとこない人が多いかと思います。

実際、現在主流の火力発電の代替エネルギーになり得るかと聞かれれば、そこまでの規模ではないかもしれません。

しかしそれは今現在の話であり、バイオマス燃料を使用した未来志向のモデルは多数開発されてきています。

 

未来志向のエコ燃料として

バイオマスとは、生物由来の資源のことを指し、バイオマス燃料とはそれらの資源を利用した燃料素材のことを指します。

動物由来と考えれば、家畜の排せつ物や、牛脂、豚脂などがありますし、植物由来と考えれば単純に薪や木質ペレットなどが含まれます。

また、植物を発酵させてアルコールの一種であるエタノールを生成し、廃棄食品なども原資になり得ます。

これら自然由来の資源をエネルギーとして活用しようという動きは全国的に広まりつつあります。

 

各地に広がるバイオマス利用の機運

現在日本各地で活用が進められているのは、主に発電としてのバイオマス燃料の利用です。

特に山野部や森林地域の多い自治体では、林業と発電業者の間に木質ペレットの加工場を設置し、バイオマス燃料による発電を促進しています。

そこで生産された電力を利用し、電力会社に売電するなど、一つのビジネスモデルとして確立しつつあります。

 

国もバイオマスの活用を後押し

林野庁のHPでは、木質バイオマスの利用を推進し、「木質モデル地域」を指定していることを公表しています。

岩手県や福島県、千葉県などの地域がモデル地域に指定されています。

特に大きな災害のあった被災地域では大量の木質廃棄物が生まれます。

これらの廃棄物を単に処理するのではなく、木質バイオマスとしてエネルギー原料にする動きが活発になってきているのです。

 

現代から未来の日本に最適なエコ資源

そもそもバイオマス、特に木質バイオマスは、現代の日本、そしてこれから先の未来の日本にとって非常に大きなエネルギー源となる可能性を秘めています。

その理由は主に2つあります。

 

発電方法による理由

一つ目の理由は原子力発電所が現在停止状態にあるということです。

長く日本の発電の一翼を担ってきた原子力発電ですが、2011年に起きた東日本大震災において、その安全性に大きな疑問符がつきました。

その後、国内の原子力発電は事実上停止の状態です。

これから先、原子力発電の比率が増える可能性は極めて低いといえるでしょう。

こうなると日本の発電は火力発電を中心とするしかありません。

もちろん太陽光発電や風力発電などもありますが、そもそも国土の狭い日本に適している発電方法ではないのです。

しかし火力発電には大きな問題があります。

まずは原油を他国からの輸入に頼るしかないという問題です。

そしてもう一つは二酸化炭素の排出量の問題になります。

原料を他国に頼るということは、安定した価格での供給が難しいことを意味しており、現実的に東日本大震災以降、電気料金は値上げが繰り返されています。

二酸化炭素の排出も、世界的には減らすべきものとされていますが、むしろ増えているのが現状です。

 

日本という国が抱える問題

もう一つの理由が天災の多さです。

近年天候は不安定な傾向にあり、毎年のように豪雨災害が日本の各地で起こっている状態です。

それに加えて相変わらず地震が発生しています。これらの天災は日本が避けては通れないものです。

この天災により大きな被害を受けているのが「森」なのです。豪雨や大きな地震が発生すると土砂崩れが起き、多くの木質廃棄物が生み出されているのです。

単純に考えればこれらの廃棄物は処分するしかないのですが、そこで登場するのがバイオマスという考え方になります。

 

日本の弱点を補うバイオマス活用

発電の原材料が輸入頼り、災害による木質廃棄物が多い、さらに二酸化炭素の排出量も懸念されている日本。

そんな日本の問題を少しでも軽減できるのが木質バイオマスです。

もちろん国内の木質バイオマスをすべて発電の燃料にするとしても、現状の火力発電に取って代わるという規模を達成することは難しい話です。

しかし、少しでも火力発電を減らすことができれば、十分に日本の弱点を補うものになると思います。

 

原材料は国内でも

まず、原材料が国内で調達できるというのがポイントです。

木質バイオマスの原料となるのは、間伐材や木工製品の端材、さらに木質廃棄物すら原料になり得ます。

天災の多い日本では、残念ながら毎年のように多量の木質廃棄物が出てきてしまいます。

これらを木質ペレットに加工することで、バイオマス燃料となるわけです。

 

カーボンニュートラルで二酸化炭素問題も解決

これら木質バイオマス燃料を燃焼させて出る二酸化炭素は、そもそもその木が成長する過程で大気中から摂り込んだ二酸化炭素になります。

つまり輩出したところで大気に戻すだけの話ですので二酸化炭素排出量の増加とはなりません。

これが「カーボンニュートラル」という考え方です。国際的な二酸化炭素排出の取り決めがなされた「京都議定書」にも明記されています。

 

日本の森林を復活させるためにも

さらに天災により崩れた森林を復活させることで、木質バイオマスは増えることになります。

森林を再生させるためには、まず木を植樹することになります。その後木の成長に合わせて不要な木は伐採されます。

これを「間伐」といい、森林育成には必ず必要な手順となります。

日本中で天災が起こり、日本中で森林再生が必要なこれからの日本において、間伐材は多数出ることが決まっており、これら間伐材の多くは木質ペレットとして生まれ変わることになります。

 

木質ペレットの生産は増える一方の見込み

ここまで日本国内におけるバイオマスの重要性を書いてきたのには理由があります。

今後日本国内における木質ペレットの生産は増加の傾向が見込めるということです。

実際に林野庁がモデル地域を指定したり、各自治体がビジネスモデルを模索したりと、木質ペレットを利用しようとする動きは年々加速しています。

利用が増えるということは木質ペレットの生産も増えるということです。木質ペレットの流通量が増えれば、さらに単価も下がるでしょう。

 

まとめ

ペレットピザ窯のBAKECOOK(ベイクック)が扱うペレット窯に必須となるのが木質ペレットの確保です。

バイオマス燃料や日本国内の木質ペレットに関する動きをご存じない方の中には、「木質ペレットの安定供給に問題はないの?」と疑問を持たれるかと思います。

現状、輸入物の良質な木質ペレットを提供させていただいていますが、それでも1kgあたり70円ほどです。この原価で1時間の燃焼できます。

弊社のペレット窯を利用すればピザを焼き上げるのに必要な時間は90秒。

ペレット窯がフル回転したとすれば40枚のピザを焼き上げるのに燃料代は70円ということになります。

ここに良質な国産木質ペレットがさらに安価で入手できる時代が来れば、さらにランニングコストを抑えることが可能になるかもしれません。

地球に優しいバイオマス燃料である木質ペレットは、経営者の方のお財布にも優しい燃料であり、今後ますます流通が増える傾向にあることをお伝えいたしたいと思います。

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