店舗販売よりも低コストかつ低リスクで出店することができるのが移動販売です。
飲食店初心者の出店におすすめの出店方法でもあります。
移動販売の初期費用や運転経費の内訳にはどのようなものがあるのでしょうか？ 店舗を構える場合の経費内訳とさほど変わらないのでしょうか？
そこで今回は、移動販売における経費の内訳を詳しくご紹介します。また、経費をなるべく抑える方法にも注目です。
移動販売にかかる経費にはどんなものがある？
交通費
交通費は店舗販売よりも移動販売のほうが多くかかる費用です。
例えば、1日15万円の売り上げが上がる場所に往復交通費（ガソリン代含む）1万円で行くのと、1日5万円の売り上げの場所に交通費を1万円かけて行くのとでは、同じ1万円の交通費でも内容がまったく違ってきます。
売り上げと交通費のバランスを考慮して移動距離を算出する必要があります。
容器や包み紙等
商品を入れる容器や包み紙、手提げ袋など消耗品になります。
おしゃれなものやお店のロゴが入ったものは高級感が出ますし、他店との差別化が図れますが、コストが高くなる傾向にあります。
はじめはこだわりすぎず通信販売や業務用品店で安価に手に入る商材を利用してもよいでしょう。
販促費
お店の看板やのれんは、お客様の目に直接訴えかけることができるので集客アップが見込めます。
ただ、業者に注文すればそれなりの金額がかかります。
車の維持費
移動販売にはキッチンカーが必要不可欠です。
キッチンカーも通常の車と同じく自動車保険や税金、点検費用、車検費用がかかります。
税金や車検代は車種によって違うため、初期購入の際にはそういった点も考慮しておく必要があります。
保険料
ここでの保険料は生産物賠償責任保険（PL保険）と呼ばれるものを指します。
飲食物を取り扱うお店はこの、自分のお店の食品を食べたことによってお客様に万が一のことがあった際の賠償金を保証してくれる保険に加入しておかなければいなりません。
義務ではありませんが、備えて入っておくべき保険です。
営業許可証申請の際の費用
移動販売を行うには保健所にて営業許可証を取得する必要があります。
申請には約1万5,000円かかりますが、営業許可証にはいくつかの種類があり、取り扱うメニュー内容によっては複数の営業許可を取得しなければならないことがあります。
出店の際のマージン
会場によってマージンはさまざまです。
どれだけの売り上げや収益を見込めるのか、出店費用は売り上げ予想に見合った金額かなどを計算して検討するようにしましょう。
移動販売を開始する際の初期費用を抑える
移動販売を行う際に最もかかる費用は車両の購入や改装費です。
一般的には最低でも100万円、外装、キッチン設備ともこだわるのであれば500万円はかかります。
車両の購入費用を少しでも抑えようと思えば中古車を利用するのがおすすめです。
移動販売をしていた中古のキッチンカーであれば新たに手を加える部分も少ないため初期費用を安くできます。
移動販売での販促費は工夫次第
販促には看板やのぼり以外にもHPをはじめとするインターネットを利用したものがあります。
販促ツールはもちろんあったほうがいいのですが、はじめのうちはあまりお金をかけられないというのが現状です。
そのような場合には黒板とチョークを利用して自分で看板をつくる、HPには維持費やデザイン料が必要なのでSNSで発信するなどの工夫が経費削減に有効です。
利益＝売り上げ－コスト
売り上げが上がらなければ利益は得られません。
しかし、せっかく売り上げを上げていても、それ以上にコストがかかっていると利益が出ないばかりか経営は赤字になってしまいます。
利益を上げるためには売り上げとコストのバランスを取る必要があります。ちなみに売り上げを上げる方法には
- 集客を高める
- 客単価を上げる
- 商品の原価率を下げる
などが必要になります。
集客アップのための販促運動や、単価アップのためのサイドメニュー考案、メニューの原価率計算などが具体的なアクションです。
まとめ
店舗営業に比べて少ない出資で出店できるところが魅力の移動販売ですが、家賃や光熱費が抑えられる代わりに交通費や車にまつわる税金や点検費用がかかってきます。
しかし、車両購入時に税金のかかりにくい車を選ぶ方法や出店先を身近に設定するなど工夫次第で費用を抑えることは可能です。
店舗販売に比べてまだまだ出店件数の少ない移動販売は、出店初心者の方には分からないことも多いかと思います。
ペレットピザ窯のBAKECOOK（ベイクック）は移動販売事業のお手伝いもさせていただいております。
原価計算や売り上げ管理ができるひな形データをお渡して開業支援にも力を入れております。
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